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遮音性・防音性に優れている木の家

木の家は、オフィスビルや商業施設と比べると、遮音性や防音性が低いというイメージがあるかもしれません。しかし、実は木材には音を吸収する特性があり、木の家も遮音性・防音性に優れています。以下では、木材が音を吸収する仕組みや、防音性をさらに高める工夫について詳しく紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

木の遮音特性を解説

木材は、一見しただけでは分かりにくいですが、表面に無数の小さな穴があり「多孔質構造」という特徴を持っています。この構造によって木材は音を吸収するため、遮音性や防音性が高くなっています。 「多孔質構造」が音を吸収する理由については完全には解明されていませんが、近年の研究では、音波が空気を振動させて発生する際、木材の無数の穴がその振動を分散させ、結果として空気の振動を抑えるからだという説が有力視されています。

出典:「木材の吸音特性〜高い周波数域における測定方法の構築と組織構造との関係〜」

木材がもたらす音環境へのメリット

室内での静音性

木材が音を吸収する性質により、木の家の室内は落ち着いた音環境が整います。そのメリットは、家族間のコミュニケーションがより円滑になることです。例えば、小さなお子さんがいるご家庭では、お母さんが家事をしながらでも、お子さんの声を通じて様子を把握しやすく、安心感が得られるでしょう。

外部音の遮断

木の家は外部からの騒音を大きく軽減する効果も期待できます。特に、幹線道路や鉄道路線に近い場所に家を建てる場合は、適切な木材の選定と施工が重要です。そのため、騒音対策に関するノウハウを持つ施工業者を選ぶことを検討しましょう。

音楽室やホームシアターの有効活用

木の家は、落ち着いた音環境を整えるだけでなく、音響性能をさらに高める可能性も秘めています。そのため、ピアノやギターなどの楽器演奏を楽しむための音楽室や、サラウンドスピーカーを配置したホームシアターを自宅に設けたい場合にも、木の家はおすすめです。木材の音を吸収する性質が、クリアな音響空間を実現し、趣味をより快適に楽しめる環境を提供します。

木の家で防音性能を高める方法

壁や床下の防音対策

木材が使用されていない場所や使用量が少ない部分の防音性能をいかに高めるかが重要なポイントです。例えば、壁や床下には、防音シートや吸音材の活用、壁を二重構造にする、防音性能を持つ断熱材を採用するといった方法が有効です。

出典:J-STAGE「在来工法木造家屋の遮音性能改善に関する実験的研究」

開口部の防音強化

ドアや窓、大開口部などの開閉する部分には、防音性のあるガラスを使用し、サッシを二重または三重構造にする方法があります。また、玄関ドアは隙間を最小限に抑えた気密性の高いものを採用することで、防音効果をさらに高めることができます。

屋根や天井の防音工夫

屋根材には瓦やガルバリウム鋼板などがよく用いられますが、防音性を高めるには、屋根と天井の間に断熱材を十分に設置することが重要です。この対策により、外部の暑さや寒さを遮断するだけでなく、優れた遮音効果も期待できます。

音を防ぐにも、音を楽しむにも、木の家にはメリットあり

木材が音を吸収する特性を活かしつつ、木材以外の部位にも適切な対策を施すことで、優れた防音性・遮音性を実現できます。静かな住環境を求める方はもちろん、楽器演奏やホームシアターなど、音を積極的に楽しみたい方にも、木の家はおすすめです。